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Special

7/31(月)19:30〜 

「夏の夜の朗読おさらい会byくまがや組

〜夏目漱石作〈夢十夜〉より〜」

 

いつもOne'sCafeもお世話になっております「劇団 一の会」熊谷ニーナさんが指導されている生徒さん達による朗読おさらい会です。急に決まりまして、ギリギリの告知ですが、時間ある方は聴きに来てくださると嬉しいです。

ひととき、漱石の幻想的な世界を味わいにいらっしゃいませんか?

入場無料、出入り自由。
 ※1ドリンクオーダー要(300円程度)
 ※通常のお食事もできます

 

状況によってはニーナさんも朗読してくださるかもとのこと。
ニーナさん、とても素敵な女優さんなのです。

 

http://www.81produce.co.jp/list.cgi?lady+1361110242020

声優としてもご活躍中で、最近ではアニメ「弱虫ペダル」の主人公坂道のお母さんの声などもなさっています。

劇団 一の会でももちろん看板女優として大活躍です。

一の会 サイトは こちら 

ということで。

今回はOne'sCafe主催の企画ではなく、一の会・熊谷ニーナさんとその生徒さんたちによる企画で、One'sCafeをご利用いただいての朗読会でした。ことあるごとに、さあ!注文タイムですよー!とお気遣いくださるニーナさん、劇団員の皆様の優しさにとしえママともども感激でございました。

夏目漱石の「夢十夜」から、抜粋して一人一話ずつ。

夏目漱石 夢十夜より

http://www.aozora.gr.jp/cards/000148/files/799_14972.html

 

第一夜 せつ子(劇団一の会)

第五夜  辺見一朋

第七夜 泉川萌生 (劇団一の会)

第三夜 熊谷ニーナ (劇団一の会)

第四夜 大平原也 (劇団一の会)

第六夜  仲宗根大剛

第十夜  今井帆奈美

(敬称略)

というラインナップ。

どれもただの朗読ではなく、「語り」。芝居に近いもの、朗読に近いもの、アレンジされていたり、されていなかったり。

立ち上がる、座る、動く、動かない。

さまざまな形で、絵を伴わない音だけの世界でも観客を退屈させない工夫にも満ちていました。

漱石の言葉の力を喪わさせず、しかし、物語も立ち上げさせる、という難しいトライをされていたワークショップの生徒さんたちには大きな拍手を。

辺見さんは「演技」には少し照れも感じましたが、朗々とした声。選んだ題材が、十話の中でも少し硬めのもので、それには似合っていたかと。仲宗根さんは明るさが印象的でした。全体に「死生観」が見える話の多い中で、ふと「人の愚かしさ」をも感じさせるこの話をユーモラスに語っていました。今井さんは楚々とした雰囲気を保ちつつ、ある種、狂気に満ちた話を淡々と、時には笑顔を浮かべつつ語る様に少し、怖さも感じさせてくれました。

劇団員のせつ子さん、大平原也さん、泉川萌生さんのお三方はさすがで、漱石の世界にもう一回り、「自分たち」の世界を重ね合わせるようなそんな朗読でした。

せつ子さんは語り始めたとたんに世界に入り込んで顔が変わった、あの変化にはっとさせられました。深い哀しみのある声。

原也さんはユーモラスに、観客を巻き込みながら(巻き込まれました・笑)。ある意味で、瞬発力の必要な手法でしたが、臨機応変に楽しく語ってらしたと思います。ラストの沈んでいった老人が二度と上がってこなかった、という場面での寂寥感が、前半とのギャップが強く印象的。

萌生さんは、「死」を最も感じさせる演出で、特に朗読している漱石の物語と、眼前の女性の人生とが重なったり離れたり、漱石の言葉にこもった「死」から、女性自身の「生」を発見するような、そんな印象を持ちました。

ニーナさんは逆に、確実に漱石の描いた世界を立ち上がらせる、まったき「語り」でした。声色を大仰に変えるわけではないのに、確実に「おっとう」と「青坊主」であるし、そこに森と闇と、そして、背中を走る恐怖とが確かに存在していました。圧倒されました。

全七夜、どれも魅力的で、今回は入場無料(カフェでのオーダーのみ)でしたが、有料でもよかったのに!というほど面白かった。

ブラッシュアップしていただいて、ぜひまたお聴きしたいです。

最後に、ふらりと通りがかって朗読会を聴いていった、という、宮古島出身のシンガーソングライター・久貝巧さんが飛び入りで二曲披露。

来ていた面子からは遠慮ない意見も飛んでましたが、みな、温かく彼を迎えていたと思います。

(声がね、意外と高くて面白かった。あと、手がでかい。手がでかいってのはいいよね)。

 

久貝 巧(主にYoutubeで作品を公開してるそうです)

https://www.youtube.com/channel/UC6szz3EspELfCc4g4ajUZKg

ワークショップの生徒さんたち、劇団の若手の皆様、そして、こんな風に飛び込んできたエンターテイメントの世界で生きようとする若者。

ニーナさん、坂口さんがこのスタジオでそうした若者たちに対して居心地のいい空間を作ってきたことを、肌で感じることのできる時間でした。

10月には劇団一の会の公演としての語りの会が開催されますが、そちらがますます楽しみです。

皆様も、ぜひ。確かな力を持った俳優たちが集まっている劇団だ、とそうおすすめします!

(今回は完全にお客さんでした・スタッフU)

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